治らないブツブツ・繰り返す吹き出物~大人ニキビの原因と治し方

大人になってからもニキビに悩まされている人はとても多いですね。
『顎にできた赤いブツブツ』・・・これニキビ?
『治ったかなと思うとまたおでこにポツリポツリ』・・・吹き出物?
『全然治らない白いプツプツ』・・・これは何?
思春期にできるニキビと違って、大人になってからのニキビは色々です。
形状もできる場所も原因も様々。
ですから自分の症状に合った方法で対処しなければ効果が無い、場合によっては悪化したり痕が残ったりすることもあるのです。
今回は大人を悩ませるブツブツの原因をさぐり、キレイな肌を取り戻すための対策を紹介します。
大人ニキビの症状?
思春期にできるニキビ(思春期ニキビ)は成長期に見られるもので成長ホルモンに関係しています。
成長ホルモンによって皮脂分泌が過剰になり、毛穴に詰まったところにアクネ菌が繁殖して炎症が起こるものです。
皮脂分泌の多い場所、おでこや鼻(Tゾーン)・頬などにできやすいことが特徴的です。
ホルモンバランスが落ち着いてくる20歳くらいになると思春期ニキビも少なくなります。
一方20代以降にできるものを大人ニキビと言い、思春期ニキビとは少し様子が異なります。
ニキビと一口に言っても小さな白いブツブツ、赤く腫れたポツポツ、周期的にできる吹き出物、膿が溜まって黄色くなったものなど種類や場所が様々です。
ニキビらしくないと言うと変ですが、白いものや黒いものも大人ニキビなのです。
色々な大人ニキビ、原因はどこにあるのでしょうか。
大人ニキビの種類と原因
大人ニキビは出来初めから悪化するまで症状の段階があります。
どの段階にあるかによって対処法も変わってくるわけです。
白ニキビ
大人ニキビの初期段階。毛穴に皮脂がつまった状態で毛穴がふさがり白く盛り上がった状態です。
1~3mmくらいのものがおでこや頬などに複数あることが多いです。
これ自体にかゆみなどの症状はほとんどありません。
白ニキビは「コメド」とも言います。
原因は乾燥(スキンケアも含む)、ターンオーバーの乱れ、加齢によるバリア機能の低下、ストレスやホルモンバランスなどです。
黄体ホルモンの分泌が増えると皮脂分泌が盛んになります。さらにバリア機能が低下してニキビになりやすくなります。
黒ニキビ
白ニキビの次の段階です。
皮脂が押し上げられて、開いてしまった毛穴で酸化し黒くなった状態。黒子のように見えます。
かゆみや痛みなどはありません。
毛穴につまった皮脂を取り除き、しっかり保湿をしてターンオーバーを正常化させること!
これが最も重要なポイントです。
*ターンオーバーとは表皮(肌表面の細胞)の新陳代謝サイクルのこと
赤ニキビ
白ニキビ、黒ニキビを放っておくと次の段階。
毛穴の内側でアクネ菌が繁殖し、炎症を起こした状態です。
痛みやかゆみを伴うこともあります。
「炎症ニキビ」とも言います。
アクネ菌は人間の体内に住みついている常在菌のひとつで、完全に無くすことはできません。
皮脂の多い閉ざされた場所で繁殖します。
皮脂が詰まり古い角質で覆われている場所はアクネ菌の大好きな環境なのです。
ニキビが気になり手で触ってしまいがちですが、手の雑菌が炎症を悪化させることもあるので注意が必要です。
皮脂を取ろうと洗顔を過剰にしてしまうのも逆効果。
赤ニキビの時は悪化させないように、刺激を与えない洗顔と保湿ケアが必要です。
黄ニキビ
赤ニキビがさらに悪化し炎症が広がって膿を持った状態。
アクネ菌に加えて黄色ブドウ球菌も増殖します。痛みを伴うことも多いです。
「化膿性ニキビ」とも言います。
皮膚の表皮だけではなく真皮層にまで炎症が広まると、痕が残り色素沈着(シミ)や皮膚陥没(クレーター状)の可能性もあります。
市販の薬やニキビ用化粧品などもありますが、自己判断で使用するのはお勧めしません。
キレイな肌を取り戻すための対策
できてしまったニキビを早いうちに治し、キレイで健康的な肌にするためにはどうしたらよいのでしょうか。
ニキビを治し、ニキビのできにくい肌にするために覚えておいておきたいポイントをお伝えします。
洗顔
大人ニキビを治すためにまず見直すべきなのが洗顔です。余分な皮脂や汚れが残ったままにならないように洗わなければいけません。
ただしここが大事なポイント!
皮脂を取り除くために、洗顔を一日に何度もしたり強すぎる洗浄成分でこすったりすることは逆効果です。
肌を傷つけたり乾燥しすぎてバリア機能がますます低下、ニキビの繰り返しになってしまいます。
強くこすらないように、なるべく短時間で。
オイル系クレンジングはメイクは落ちやすいのですが、必要な潤いまで取ってしまうので肌には負担となります。
ニキビ肌の時はノーメイク、あるいは軽めの化粧にしておきましょう。
洗顔料は弱アルカリ性の石鹸や敏感肌用のものを使って、泡でやさしく洗うことが大事です。洗うのは1日2回までにしましょう。
*初期段階で角栓を除去するためにピーリング洗顔料を使う方法もありますが、刺激が強いので注意が必要です。
保湿
乾燥肌でもニキビはできます。むしろ乾燥によるバリア機能の低下で、余計に皮脂分泌が増えることにもなります。
ですから保湿がとても大切なのです。
保湿が十分にできればターンオーバーも正常になりバリア機能が働きます。
白ニキビや黒ニキビの段階であれば洗顔と保湿で治すことが可能です♪
洗顔で汚れや化粧品の油分などを洗浄した後は、すぐに保湿成分の入った化粧水で補います。
そして潤いが逃げないように乳液やクリームで蓋をします。
ニキビにクリームが悪いということはありません。水分を閉じ込める役割ですから必要です。
ただし塗りすぎないようにしてください。保湿成分のあるものを薄く塗ると良いですね。
赤くなってしまってからも保湿は必要です。
肌の状態に合わせた化粧品で保湿を心がけ悪化させないようにしましょう。
ニキビ用コスメ
ニキビ肌に悩む人は化粧品選びも悩みますね。
ニキビ用コスメはたくさんありますが、成分をよく理解しておかなければ治るどころか悪化する恐れもあります。
- ニキビができやすい → オイリー肌 → さっぱり感のある化粧水、という誤解からアルコール成分の入ったものを使うと、刺激が強くさらに乾燥が進むというケースがあります。
- アクネ菌退治 → 殺菌成分配合コスメというのも症状に合わないと危険です。乾燥を招いてしまいます。
- ニキビ肌用のコスメとしては敏感肌用、乾燥肌用のものがおススメです。ニキビのもとになる鉱物油や動物性油分不使用のもの、アルコールや香料などが無いものです。
- 抗炎症作用のある成分(例 アラントイン・甘草エキス・ユーカリエキス・カミツレエキス)配合のものや、セラミドなど保湿成分の入ったコスメがおススメです。
- ノンコメドジェニックテスト済みと書かれたものは、アクネ菌のエサになりにくい油性成分を使用ということです。選ぶ際の目安にしてはどうでしょうか。
化粧品ではありませんが、抗菌作用と保湿成分が含まれた市販の皮膚用軟膏を使うのも一つの方法です。
画像引用元:Amazon
例えば、オロナイン軟膏はクロルヘキシジングルコン酸塩液という抗菌成分に、ワセリン、グリセリン、オリブ油など保湿成分も配合されているのでクリームとしても使えます。
栄養
色々やってみても効果がない、治ってもまたできるという人は食生活に原因がある?!
栄養バランスはお肌と深い関係がありますからね。
バランスが悪ければ新陳代謝が悪くなり、バリア機能が低下します。
細胞を再生、修復する働きも悪くなりますから、ニキビを繰り返してしまいます。
- ★ニキビ対策に必要な栄養
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- 良質のタンパク質・・・細胞を作るもとになりホルモンを正常に働かせる
- ビタミンA・・・皮膚や粘膜を守り乾燥を防ぐ
- ビタミンB群・・・皮膚の新陳代謝を促し、修復・再生に働く、脂質の分泌を抑える
- ビタミンC・・・抗酸化作用があり、色素沈着を抑える
- ビタミンE・・・新陳代謝を促し抗酸化作用で酸化を防ぐ
- ミネラル・・・新陳代謝促進、抗酸化作用で酸化を防ぐ、肌の修復・再生に働く
- ★控えたいもの
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- 脂っこいもの・・・皮脂分泌が過剰になる
- 糖質の多いもの・・・分解されずに残った糖質が脂肪になる
- アルコール・・・糖質が多く、またアルコール分解のためにビタミンB群が消費される
- カフェイン・・・ビタミンB群の吸収を悪くさせる
暴飲暴食、無理なダイエットはNG!
ファストフードに偏らず和食中心で、海藻や大豆、野菜を意識してとりましょう♪
睡眠・ストレス・冷え対策
大人ニキビの原因で以外に多いのが、睡眠不足やストレス、冷えからくるものです。
睡眠の質が悪いとターンオーバーを促す成長ホルモンの分泌が悪くなり、古い角質がはがれずにニキビのもとになってしまいます。
ストレスは男性ホルモンの分泌を盛んにし、Uライン(顎からフェイスライン)にニキビができやすくなります。
また冷えは体の様々な部分に影響を及ぼします。血流が悪くなり新陳代謝が正常に行われなくなります。免疫力も低下⤵ 。血流の悪さが便秘を起こしニキビの原因ともなります。
ニキビ対策として生活習慣を見直すことも必要です。
皮膚科治療のすすめ
スキンケアや化粧品でセルフケアしても治らない、赤ニキビや黄ニキビになってしまった時は、専門家に相談することをお勧めします。
炎症を起こして化膿してしまったら、症状に応じた治療できちんと治すべきですね。
今使っている化粧品などが合っているかどうか、相談してみるのも良いでしょう。
まとめ
大人ニキビは原因をわかった上で、自分の症状に合った方法で対処することが何より大事です。
ここで紹介した対策も全ての人に合うということではありません。お肌のタイプもライフスタイルも違いますからね。
試してみてダメな時はやはり皮膚科を受診することが望まれます。
肌トラブルは気分も落ち込みます(>_<)
早めに対処して健康なお肌をとりもどしましょう♪